バクテリア辞典

[DICTIONARY]


ラクトバチルス・アシドフィルス

Lactobacillus acidophilus
ラクトバチルス属

形状:桿菌 鞭毛:無し 分布:ヒトや動物の腸・口腔・膣内
発見者:E.モロー(オーストラリア)1900年

糖を分解して、乳酸を作る乳酸菌で、棒状や円筒状をしているので乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)に分類されます。酸素があっても無くても生きていけるので、ヒトや動物の腸・口腔・膣内の他、いろいろな場所に存在し、自然界にも広く見られます。

ヨーグルトでお馴染みの乳酸菌として代表格的な善玉バクテリアですが、口腔に暮らすものは、ミュータンス菌が溶かした歯を更に溶かして虫歯に導いてしまうのでやっかいです。

腸の中の良い働きとしては、ラクトバチルスはグルコースや乳糖などの糖を栄養源にしてピルビン酸を分泌し、最終的には乳酸へと変化し身体の外に排出されます。

また、ラクトバチルスをはじめとする乳酸菌は、腸内環境を酸性にしますので、アルカリ性の環境を好むウェルシュ菌が増えるのを抑えます。ウェルシュ菌は数が多くなると毒素を分泌する事が知られていますので、乳酸菌が多いと結果的に腸を守る事になるのです。




エンテロコッカス

Enterococcus faecalis
エンテロコッカス属

形状:連鎖状の球菌
鞭毛:無し
分布:ヒトや動物の腸内
発見者:F. アンドリュウス、T. ホルダー(イギリス)1906年

乳酸菌の一種で大腸や盲腸に棲む腸内細菌です。腸内細菌は大別すると、ヒトや動物に欠かせない善玉菌・健康を害する悪玉菌の他にどちらにも当てはまらない日和見菌(ひよりみきん)が70%くらいの割合で存在します。エンテロコッカスはこの日和見菌の一種です。

日和見菌はその時の腸内の状況によって、優位な方に味方します。つまり、健康なヒトの腸は善玉菌が多いので、日和見菌は良い働きをします。でも悪玉菌の数が増えると悪玉菌の見方になって身体に悪い影響を与えます。他にも病気やストレス・老化などで免疫力が低下してくると、日和見菌が病原菌となり、敗血症・腎炎・膀胱炎などを引き起こす事があります。

腸などの消化器官を殺菌する為に「バンコマイシン」という薬がよく使われますが、多用すると「バンコマイシン」が効かない耐性菌が現れます。

エンテロコッカスは近年、免疫力を高める働きがある事が解ってきた乳酸菌で、この菌を使った健康食品も登場する様になりました。